従来の歯科治療はさまざまな理由で、その原因治療よりも対症療法(たとえば削って詰めること)が中心となる傾向がありました。その結果、一度治したはずの歯が再びむし歯になったり、せっかく高価な材料で治したのに、思いのほかもたなかったりといったことを、たびたび経験された方も多いことと思います。
痛みがとれて金属などで修復されると、それで治ったものと安心しがちだと思いますが、実はそれからが大事なのです。
「何が原因でむし歯になったのか」もう一度よく考えてみましょう。
当院では、その病気の原因についてきちんと分析するところから治療を開始したいと考えています。もちろん、痛みなどの緊急処置については、すみやかに行います。
したがって多くの場合、比較的早い段階で、生活の指導やブラッシングのトレーニングをさせていただきます。そのため多少治療時間・治療期間が長くなる傾向にあります。どうぞ御了承ください。
こちらの症例の様に、表面の溝が着色してもむし歯が広がっていない場合もあります。
反対に、見た目は白く小さいむし歯に見えても、実際は中で大きく広がって
しまっている場合もあります。これは生えたばかりの奥歯の症例です。
65歳女性の症例
むし歯の大きさは20年以上も変化していません。このような場合は、予防管理下で観察を続けます。
74歳男性の症例
左の症例と同様に進行が停止しているむし歯です。
右図中、B とD はむし歯菌の感染層ですが、S は着色や軟化があってもむし歯菌の進入がなければ削らないで保存できる層です。当院ではう蝕検知液をガイドにして、できるだけ健全な歯質を多く残せるように丁寧な治療を行っています。
削った直後の象牙質の表面には無数の象牙細管が開口しています。これは細菌や様々な外来の刺激が歯髄(歯の神経)に向かう経路となります。
当院では歯を削った後、直ちにフッ素徐放性の強力なコーティングをして封鎖します。これは歯の神経を守るヘルメットの役割を果たします。
右図はフッ素コーティングあり、なしを比較したものです。コーティングした表面からは色素の進入がまったく認められません。
感染歯質のみを削って、直ちにフッ素コーティングして歯型をとり、銀歯を接着しました。
奥歯の噛むところには、「みぞ」があります。この「みぞ」は、狭く、深く、形も複雑で、汚れやすく、 むし歯になりやすいところです。そこで、歯を削らずに、この「みぞ」をフッ素入りコーティング剤で埋めてしまう「 シーラント(予防填塞)」 という方法があります。生えて間もない奥歯など、ブラッシングの難しい歯に行うと特に効果的です。処理した歯は、「シーラント」の管理のため、定期的に歯科医にチェックしてもらうことが大切です。また、甘いものの食べ方、飲み方を工夫する、きちんとブラッシングする、フッ素を利用することで、さらにむし歯予防の効果をあげることができます。
小児歯科においては、フッ素塗布もむし歯予防の手段の一つです。
たなか歯科ではフッ素イオン導入装置「パイオキュアー」を使用しております。直接塗布するよりも、多くのフッ素が歯に取り込まれ再石灰化を促進し、お子さんの歯を丈夫な歯へと育てます。
お子さんのむし歯を放っておくと、味覚や顎の成長に影響を及ぼすことがあります。小児歯科治療ではお子さんのむし歯治療をはじめ、むし歯予防、歯並びの治療などを行います。
たなか歯科ではまず、歯科治療に不安感や恐怖心を感じているお子さんの気持ちを理解し、その恐怖心を取り除きリラックスして治療が受けられるように配慮することから治療がスタートします。
また、治療だけでなく、保護者の方と共にお子さんのお口の健康を守るため、ご家庭でのブラッシング方法をはじめ、さまざまな健康管理のお手伝いをさせていただきます。
今日、成人の約80%は歯周病の疑いがあると言われており、歯周病(歯槽膿漏)を主訴として来院される患者さんのほとんどは、かなり病気が進行しています。
歯肉が腫れたり歯が動いたりしている場合は、病気になってから長い時間が経っていることが多いため、治療にも時間がかかります。治療は早く終わるに越したことはありませんが、このような方は、じっくりと腰をすえて通院していただければ歯周病を根本から治すことも可能となります。
当院では、歯周病が進行しそうな患者さんには、ご本人の自覚症状がない場合でも、あらかじめ歯周病についてご説明するように心がけています。歯周病は予防が一番なのでぜひご理解ください。
PMTC(プロフェッショナル メカニカル トゥース クリーニング) とは、専用の器具とフッ化物入りペーストを用いて歯の汚れを徹底的に除去する方法です。むし歯、歯周病の予防管理を目的としてシステム化された、予防歯科の代表的な治療法です。
歯周病予防にはご自宅での毎日のケアも欠かせない治療のひとつです。当院では歯科衛生士による効果的なブラッシング指導を丁寧に行います。ご不明点もお気軽にご質問ください。
レーザーを歯周ポケットに照射し、歯周病の原因となる歯石除去・更に原因菌を殺菌します。また、痛みが非常に少ないという特徴もあり、体に負担がかからないメリットもあります。
歯石は放置すると歯周病原因菌の温床となります。超音波スケーラーは先端チップが超音波で振動することで、石灰化している歯石を砕き除去する器械です。これを使用する事により短時間で歯石除去処置することが可能になります。
3DSとは抗菌剤によりむし歯や歯周病の原因菌を殺菌し、予防を行う方法です。3DSは特にむし歯菌の多い人や歯周病のリスクの高い人に適しています。当院では定期的なメインテナンスとして行っております。
治療上やむをえず、抜歯などで歯を欠損した場合にも万全の治療をご用意しております。
義歯(入れ歯)には大きく分けると、「部分入れ歯」と「総入れ歯」があります。
部分入れ歯とは残っている歯にバネをかけて歯と粘膜で維持するものです。総入れ歯は、すべての歯が抜けてしまった部分に床を作り粘膜のみで維持するものです。残っている歯の本数や口の中の状態により様々な形状の入れ歯があります。
患者さんによって、お悩みやご希望は様々です。当院は保険治療に加え、保険外治療(自費治療)の義歯にも対応しております。
義歯を支える部分(義歯床)が金属になっています。保険治療の義歯に比べて装着したときの違和感が少なく、食べ物の温度を伝えやすいのでお食事がおいしく感じられます。
透明度の高い素材で作られており、金属のバネを使用せず、ひと目で入れ歯とはわからない美しく自然な義歯です。適度な弾性があるため装着時も優しくフィットします。
※部分入れ歯のみに対応
失われてしまった歯の外形を、他の材料を用いて、理想的な形や大きさに戻すことを、歯冠修復といいます。大きなむし歯であっても、歯の根がしっかりしていれば、歯を抜くことなく、歯髄の治療を行ってから、改めて残った根に継ぎ足して治すことができます。
保険適用の材料では必要最低限の治療しか行うことができません。たなか歯科では患者さんと十分に相談をした上で、口腔内の状況によっては、保険外で行う歯冠修復治療も提案させて頂く場合があります。たとえば、金属アレルギーでお悩みの方は原因が金属の補綴物であるケースが多々あります。その際には丁寧にカウンセリングを行いながら、原因を突き止め、その患者さんのお体に一番合った補綴物をご提案いたします。
メタルボンド | 土台に金属を使用し、周りにセラミックを築盛した詰め物・かぶせ物 |
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フルセラミック | すべてセラミック素材でできているため、高い審美性が特徴の詰め物・かぶせ物 |
ジルコニア | 金属のような強さを持ち、腐食せず、審美性に優れている詰め物・かぶせ物 |
ゴールド | 生体親和性の良い18金を使用し、金属アレルギーが起こる心配が少なく、対抗歯を痛めにくい詰め物・かぶせ物 |
※症例によってご提案できる補綴物は異なります
当院の技工を担当している伊藤竜馬氏が、「第7回モリタ歯科技工フォーラム2009 TOKYO セラミック部門」で見事優秀賞に輝きました。
このように、たなか歯科では高い技術力を持つ技工士の方と連携し、患者さんのご要望に応じて高精度な義歯や補綴物のご提供を行っております。
ご不明な点や、補綴物・義歯に対してご希望などございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
患者さんのご希望に合わせて、白い歯を手に入れるための審美治療も行っております。
歯科医の指導の下にご自身で行うホワイトニングです。
都合のよい時間に自宅で行うことができ、天然歯に近い色調で、違和感のない自然な白さを得られます。
効果が出るまで少なくても3~4週間程度の期間が必要です。(上下顎の場合)
タレント・モデル・アナウンサー・フライトアテンダントなど、
注目度の高い職業の方や時間をかけてもナチュラルな白さを求める方におすすめのホワイトニングです。
歯の表面をごくわずかだけ削り、天然歯に近い色の薄いセラミックの板を貼り付けて、見た目を改善する方法です。歯が変色していたり、歯と歯の間に少し隙間がある場合などに有効な治療法です。
※大きなむし歯のある場合など歯の表面に接着しにくい時は適応できません。
※歯ぎしりの癖のある方は割れる可能性があります。
ウォーキングブリーチは神経が無くなり変色してしまった歯に有効な治療法です。神経を取り除いた後の穴に過ホウ酸ナトリウムと過酸化水素を混合したホワイトニング剤を注入し、徐々に歯に浸透させて白さを取り戻していきます
※かぶせ物や大きな詰め物が無い歯に限ります。
通常の部分入れ歯では、既存歯に引っ掛けるための金属のバネが目立ち見た目を損なっていましたが、ノンクラスプデンチャーはバネがなく、全てが透明感のある素材でできているため審美性に大変優れており、見た目には入れ歯だと気づかれません。適度な弾力が歯茎にフィットし、臭いや汚れが付きにくいというメリットもあります。